深山知子一級建築士事務所・レトノ 深山知子一級建築士事務所・レトノ

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2021.5.19

光の柱と緑

前回ブログに書いた住宅は、コートハウス的な建て方をしています。いつも検討しているのは、開口部の幅や高さや軒出の長さなどです。そうすると中庭に光の柱をつくり出すことができ、その光の柱によって室内を明るく照らします。中庭に植えられた植物が光の柱によってエネルギーを吸収し、循環させ波紋のように室内に広がっていきます。
私たちは植物と同じ炭素ベースで出来ているので、植物とエネルギーが共鳴します。だからこそ植物と建築を一体化することが理想的です。

また物理次元の観点で見てみると、コートハウスは各室内から眺める中庭が、異なる表情を見せ私たちを癒してくれます。この住宅ではリビングから見る中庭は南庭になり、ゲストルームから眺める中庭は北庭となります。ダイニングからは東庭となり朝の清々しい光が入ります。
葉っぱの表で光を受けると緑がキラキラと見える感じや、室内と中庭との明るさとの対比によって緑がより鮮明に見えたり、枝ぶりの生命感が生き生きと伝わったりと各室内で様々に感じることで、毎日新たな気づきや発見があります。コートハウス的な建て方に新たな可能性を感じることが出来ました。