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2021.3.7

九谷焼(くたにやき)

色絵陶磁器の最高峰である九谷焼は、1655年に大聖寺藩(藩士・後藤才次郎)が石川県南部の南加賀にて陶石をもとに開窯しました。鉄分を多く含む陶石を使っている為、その性質上、真白な色の焼物にはならず見栄えを良くするために絵を描いたと伝えられています。九谷焼は彩色することで価値を見出したのですが、半世紀ほどで廃窯となります。その約100年後、加賀藩の奨励により、九谷焼は再興され前田家の豪放華麗な文化の中で技術が磨き上げられました。そして、明治時代に入り1873年のウィーン万博をきっかけに九谷庄三(くたに・しょうざ)の彩色金襴手が、有名となり「ジャパンクタニ」として九谷焼の名が世界に一気に広まりました。

そんな九谷焼を見に九谷陶芸村に足を運びました。九谷五彩(赤・黄・緑・紫・紺青)を使う古九谷。青・黄・紫・紺青の四色を煌びやかに使う吉田屋風。久谷赤絵と呼ばれ赤色が目立つのが特徴的な飯田屋風。他にも永楽風や庄三風などあります。最近では、ロディなどのキャラクターとのコラボレーション商品も流通しています。
一つ一つ手に取りじっくり見ていくと、色彩の細かさや造形の美しさなどから作り手の思いに触れることができた気がしました。私は吉田屋風の黄、緑に惹かれコーヒーカップを買いました。最近は、無駄を省きシンプルなデザインが求められることが多いですが、九谷焼の華やかさの中に宿る優雅な日本文化を垣間見ることができました。来月完成する建物の中でこの九谷焼の煌びやかさが、どのように見えるのかとても楽しみです。