深山知子一級建築士事務所・レトノ 深山知子一級建築士事務所・レトノ

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2017.5.9

抽象化

光を抽象化することで、今まで気づかなかったその存在を改めて強く感じることが出来きます。例えば、すりガラスを透すことでカスミのような淡く輪郭を持たない光を創り出し、その光によって背景の木々の緑を美しいグラデーションに仕立てました。また、障子の和紙を透した光は、柔らかく幻想的な印象を与え人の心を魅了し落ち着かせてくれます。窓は、大きい方が良いとする価値観から離れ、程よい窓の大きさにすることで、理想的な借景と陰影が得られます。物事を抽象化することで精神性の深いものを目指す日本人の感性・美学・沈黙の美しさがあるのではないかと感じ設計しています。